7月10日(木) 国土交通省は8日、全国の一級河川の水質調査結果を発表しました。例年話題になるこの調査結果。その中で、毎回ワースト記録の足立区を流れる「綾瀬川」の状況が気に掛かるところです。
 結果から見ますと、平成14年の綾瀬川はワースト3位。ちなみに前年13年はワースト1でしたから、大幅な改善です。
 この綾瀬川の浄化に向けて、足立区を含む、東京都、埼玉県等、綾瀬川流域行政は一体となり、平成7年に「水環境改善緊急行動計画(清流ルネッサンス21)」を策定し取り組んできました。
 この計画を実行することにより、平成4年の水質汚染状況に比べ、平成14年には、なんと74%(BOD値22.7mg/l→BOD値6.0mg/l)もの水質改善がなされました。
 中でも特に面白い試みのひとつに、平成13年に開業した埼玉高速鉄道線(営団南北線と相互運転)のトンネル内最下部に、延長約12km、直径1.2mの導水管を通し、荒川の水を綾瀬川へ流すというものがあります。導水路はすでに完成しており通水試験が繰り返され、今月下旬には本格通水をする予定です。これにより綾瀬川がもっときれいになることに期待がかかります。
 また本年2月には「清流ルネッサンスII計画」を策定し、具体的な数値目標を定め、さらに浄化へ向け取り組んでいます。しかしながら、行政だけではできることに限界があり、この計画を進めていくには流域周辺の皆様のご協力が必要不可欠です。水辺環境が豊かな街づくりのため、さらに皆様のご協力をお願いします。
※リンク:国土交通省河川局・平成14年全国一級河川の水質現況
※リンク:東京都報道発表資料・綾瀬川清流ルネッサンスII第9回地域協議会の結果について
※リンク:国土交通省荒川下流工事事務所 綾瀬川・芝川等浄化導水事業パンフレット